
本部町の「よへなあじさい園」(本部町伊豆味)が5月11日、今年も開園した。
今年で開園25年目を迎える同園は、約3000坪の敷地に約1万株、30万輪が咲くアジサイが植えられている。例年、県内中南部や海外からの観光客も訪れており、昨年は約2万人が来園したという。昨年からは関西方面などからの団体旅行客も増え、旅行会社によるツアーの立ち寄り先にもなっている。
園を管理する仲村洋子さんは「園の始まりは、母の故・饒平名ウトがかつてのミカン畑にアジサイを植え始めたことだった。やがて生花店が苗を仕入れに訪れるようになり、株を増やしたことで見物客も現れたため、2001(平成13)年に開園した」と話す。今年は5月11日から開園している。
今年は天候の影響でアジサイの開花が例年より遅れているが、現在はシコンノボタンやコートダジュール、ベゴニアといった花々が見頃を迎えている。中でも鮮やかなピンク色のメディニラは、まだ開花前ながら訪れた人の目を引いている。
仲村さんは「年々昔に比べて気候が変わってきており、管理が難しくなっている。今年も花にとっては厳しい天候が続いているが、今は五、六分咲きで日に日に花の色も濃くなってきている。今月下旬には青いアジサイが満開になるのではないか」と話す。
「園内の整備は私たち兄弟が行い、母の孫である私の姪や甥たちが園内のカフェを運営している。家族みんなで母が残した場所を守っている」と仲村さん。「県内でもここでしか見られないような珍しい花やアジサイが広がる景色を楽しんでほしい」と呼びかける。
開園時間は9時~18時。入場料は500円。6月30日まで。