体験型食育授業「カレーから日本を考える。」が11月27日、名護市立屋部中学校(名護市屋部)1年生118人を対象に開催された。主催は沖縄総合事務局農林水産部。
「食から日本を考える」をコンセプトに全国で食育事業などを展開する「ニッポンフードシフト」の取り組みの一つとして実施。国産の農林水産物を積極的に選んでもらおうと7月に南城市立大里中学校で開き、沖縄県内では今回が2回目。当日は、日本の食料自給率についてや沖縄での農林水産業の現状と名護市内でのスパイス生産について講話したほか、食品メーカー「ハウス食品」によるスパイス調合体験を行った。
名護市内でスパイスを生産している芳野幸雄さんは「現在約20種類のスパイスを栽培しており、自分で作る料理はほぼやんばる産スパイスで作れるようになった。国民食であるカレーはほぼ輸入に頼っている現状だが、やんばるはもともと塩、砂糖、農産物、水産物もあり、畜産も盛ん。ここにスパイスがそろうと、名護では自給率100%のカレーが作れるようになる」と話す。
沖縄総合事務局農林水産部の金原平征さんは「名護の生産者に来てもらい、生徒に実際のスパイスを触ってもらった。見て、触って、匂ってという体験を通して、国民食であるカレーから農業に思いをはせてもらえたら」と話す。