やんばる酒造(大宜味村田嘉里、TEL 0980-44-3297)が2月24日、自分好みの泡盛を製造できる新サービス「Maruta Yours(マルタユアーズ)」の提供を始めた。
米25キロから自分好みのオリジナル泡盛を製造できる同サービス。原料米、製法、度数、容器、ラベルなどを客が自由に決められるほか、希望に応じて仕込みや蒸留などの工程に参加する体験もできる。25キロ仕込みの場合は40度換算で約20~25リットル(720ミリリットル瓶で約30本弱)が製造できるという。ウェディングや企業の記念品、飲食店のオリジナル商品などでの利用を想定する。
約80年前、集落の有志が出資して設立した同社は2022年、国頭村の農家から「自分たちの米で泡盛を作ってほしい」との依頼を受けたことをきっかけに、沖縄県産米を使った泡盛「マルタホワイト」を製造。米50キロの小ロット仕込みで約100本を販売したところ完売し、小ロット生産の手応えを得たという。
泡盛造り現場の近くで育ってきたという「やんばる酒造」5代目社長の池原文子さんは「泡盛はタイ米で造るのが一般的。当社では700キロ仕込みでの泡盛造りをこれまで基本としてきたが、地元民に愛されてきた泡盛だからこそ地元の米で泡盛造りができないかと考えた」と話す。
その後、慶良間諸島の農家などから地元米での泡盛作りの相談が寄せられるようになり、試験製造やテストマーケティングを経て今回のサービス開始にこぎ着けた。沖縄県産米は地元農家と連携して調達するほか、生産地を限定しない持ち込みの米にも対応するという。
製造は受注後、仕込みから蒸留まで約1カ月、完成まで約2カ月を見込む。アルコール度数は10度~44度の間で自由に決めることができ、容器は、ガラス瓶やかめなどの選択、100ミリリットル小瓶の製造にも対応する。同社では年間10~15件の受注対応を予定する。
池原さんは「泡盛は、黒麹(こうじ)を使った全麹仕込みで米を原料とし、単式蒸留器で蒸留することが定義。寝かせることで味わいが深まる特徴を持つ。地元の素材や人を結びつけることで地域活性化につながれば。お客さまのストーリーを一緒に形にできる酒造りができたら。泡盛を通じて、やんばるの魅力や地域の文化にも触れてもらえたら」と話す。