国頭村の「やんばる国立公園大石林山」(国頭村宜名真)で現在、イベント「イルカンダ花めぐり」が行われている。
「イルカンダ」はマメ科の植物で、沖縄の方言で「イル」は「色」、「カンダ」は「カズラ」を指し、それが和名にもなっている。周囲の木につるを巻き付けて成長し、ブドウの房のようにぶら下がる紫色の花を付けることから「大自然のパープルシャンデリア」とも呼ばれている。
大石林山には、4種類の遊歩道「美ら海展望台コース」「奇岩・巨石コース」「バリアフリーコース」「ガジュマル・森林コース」があり、「バリアフリーコース」と「ガジュマル・森林コース」にそれぞれ2カ所ずつイルカンダの群生地がある。イルカンダは気候によって開花の具合が変わるが、同施設スタッフの服部貴昭さんによると「今年は多く咲いている」という。同イベントは、見頃に合わせた鑑賞キャンペーンとして打ち出した。
「やんばる地域の山奥に咲いていて、なかなか見ることができないことから『幻の花』ともいわれている。間近で見られるのはやんばるエリアでも当施設くらいだと思う」と服部さん。「イルカンダを見るために那覇から来る人もいる。注目してほしいのは写真では伝わらないイルカンダの香り。人によって香りの感じ方が違うので、体感してほしい」と笑顔を見せる。
開園時間は9時30分~17時30分。入場料は15歳以上=1,200円、65歳以上=1,140円、4歳~14歳=600円。4月7日まで。