企画展「まついのりこ絵本原画展」が10月20日、名護市立中央図書館(名護市宮里、TEL0980‐53‐7246)で始まった。主催は県内38市町村が加盟する沖縄公共図書館連絡協議会。県内を巡回しており、名護市で2カ所目となる。
絵本・紙芝居作家のまついのりこさんは「ころころぽーん」「じゃあじゃあびりびり」などの赤ちゃん絵本、物語絵本、知識絵本など約100作を創作。1991(平成3)年からはベトナムで紙芝居の普及・支援を行い、ベトナム政府から「ベトナム文化功労賞」を贈られた。亡くなる4年前の2013(平成25)年までは「紙芝居文化の会」会長を務め、紙芝居文化を世界に広める活動を行った。
まついのりこさんの幼少期は戦時中だったこともあり、「子どもたちの幸せと平和への願い」を軸に、生きる意味やすばらしさを作品に込めて絵本を創作していたという。
同展では、まついさんの次女との会話から生まれたという「ぴーちゃん」が主人公の「ちっちゃなちっちゃなおばけシリーズ ぴーちゃん ほしのことあそぶ」、季節の行事を題材にした「行事こびとのえほん」のなかから「まめまきこびとのおはなし」「おつきみこびとのおはなし」などの8作品、27枚の原画を展示ホールと子どもコーナーで紹介する。原画と一緒に絵本も展示し、原画と見比べながら鑑賞することができる。
名護市立中央図書館司書の仲村さんは「北部ではなかなか絵本の原画展の開催がないなか昨年募集があり、ぜひ読書の秋に合わせて開催したいと思い応募した。準備中にも足を止めて見られる来館者もいて、幅広い年代の方々に喜んでもらえている様子だった。原画ならではの色合いやしみなどを楽しんでほしい」と話す。
「当館にはまついさんの作品の蔵書が100点ほどあるので、この機会にまついさんの子どもたちを思う気持ちが今の子どもたちや大人にも伝われば」とも。
開館時間は9時~19時。月曜休館。10月27日まで。