
動物園「やんばるライオン」(国頭村謝敷、TEL 080‐6480‐6744)がオープンして1カ月がたった。
「やんばるライオン」屋内展示の「アニマルハット」のモルモット
「動物とのふれあい体験」をコンセプトに、3月10日にオープンした同園。園主は、香川県で「しろとり動物園」(東かがわ市)を運営する松永順一さん。順一さんの息子の一史さんが園長を務める。「父がやんばる好きが高じて移住したことがきっかけ。当初は農業をしようかと思ったが、やっぱり動物が好きなので、動物園を開くことにした」と話す。約3年間かけて農地を開拓し、開園にこぎ着けた。
約3000坪の敷地には5つの飼育エリアを設け、ライオンやカピバラ、マーラ、ヤマアラシ、リスザルなど17種・56頭を飼育する。動物のほとんどは「しろとり動物園」から引っ越してきた。園名にもなっているライオンは雄1頭と雌2頭を飼育しており、時間制で雄と雌を入れ替えて展示する。屋内展示コーナーでは、ウサギやモルモット、犬などと触れ合ったり餌やりを体験したりできるようにした。
一史さんは「本島中南部からの来園も多く、中には動物園のオープンがきっかけで帰省し、親子3世代連れで来園した人もいた。口コミやSNSの拡散などで、これまでに約1900人の来園があった」と話す。
今後について、一史さんは「動物を増やしたり展望台を作ったりして中身を充実させていきたい。ライオンも慣れてきたら雄と雌が群れている様子を展示したい。来園した子どもたちには、動物にも人間と同じように家族や生活があるということや、命の大切さを伝えていけたら」と話す。
「私自身、初めて国頭に来たときに、あまりの景色の美しさに心を打たれ、ここで動物園をやってみたいという気持ちになった。ここにたどり着くまでの道中でも、やんばる特有の海や山の景色を楽しんでもらい、やんばるの素晴らしさをたくさんの人に知ってもらいたい」とも。
開園時間は9時30分~17時30分。入園料は、大人=1,600円、子ども(3歳~小学6年生)=800円、65歳以上=1,500円。