名護博物館(名護市大中4、TEL 0980-54-8875)が3月1日、移転オープンした。
5月2日のグランドオープンに先駆け、プレオープンとして無料エリアを公開した同館。1984(昭和59)年から約35年にわたり、市内東江の旧名護市庁舎を改築して運営してきたが、この度、市街地でありながら緑が残る「旧沖縄県森林資源研究センター」跡に移転した。総工費は24億1,400万円。
敷地面積は約2万平方メートルで、延べ床面積は約3500平方メートル。「展示・情報・交流エリア」の本館や、昔の生活空間を再現した赤瓦の古民家や民具作りなどを体験できるワークショップ棟から成る「くらしの実践・体験エリア」、身近にやんばるの自然を観察できる「自然と人との共生エリア」で構成する。
本館2階の常設展示の公開は5月2日からで、4月30日までは、本館1階エントランスでの展示や古民家のある中庭などに限定して運営する。3月31日までは、本館1階のギャラリースペースで、名護市環境対策課による「名護市環境フェア」や国立自然史博物館誘致に関する展示のほか、「沖縄科学技術大学院大学(OIST)OKEON美ら森プロジェクト」と連携したパネル展を行う。
今月5日に行った記念イベント「ぶりでぃ くらしと自然のつながり」では、草木での玩具作りワークショップや館内のガイドツアー、地産地消をコンセプトにしたグルメブース「なご産まーさむんフェア」などを行い、市民ら1200人が来場した。
学芸員の山田沙紀さんは「さまざまな展示を通して、名護・やんばるがどういう場所なのかを情報発信していきたい。移転をきっかけに、名護ややんばるエリアへに足を運んでもらえれば」と話す。「5月の大型連休に合わせて始める常設展示の公開も、ぜひ楽しみにしてもらえれば」とも。
開館時間は10時~18時。月曜・第4木曜・祝日休館。現在の公開エリアは無料。