「国際海洋環境情報センター GODAC(ゴーダック)」(名護市豊原)が11月22日、施設の一般公開を行う。
前回のイベントの様子(提供=国際海洋環境情報センター GODAC)
2001(平成13)年11月24日の開所記念日に合わせて毎年行っている同企画。主催は、海洋研究開発機構JAMSTEC(ジャムステック)・国際海洋環境情報センター GODAC(ゴーダック)。海洋科学の研究成果発表や地域とのコミュニケーション促進を目的に行う。
同施設は「JAMSTEC」の研究・観測データを集積し、地球や海洋に関する情報を発信する学びの場として、地域や教育機関と連携している。澤野さんによると、県外からの修学旅行受け入れやイベント開催などを通じ、海洋科学の理解促進に取り組んでいるという。
会場では、海・地球・宇宙に関する研究者が集まり、ワークショップやクイズ大会を行うほか、人気企画「GODACサイエンストーク」では、研究者が研究成果などを紹介する。
海に関する分野では、「JAMSTEC」研究員が海中の研究で使う音波の技術を紹介し、魚が出す音やボートの音などを聞ける「水中音クイズ」を行うほか、深海洞窟探査プロジェクト「D‐ARK(ディーアーク)」で大東島諸島の深海洞窟を探査した成果や、生息する深海生物を紹介する。小型水中ロボットの操縦体験や、深海生物を映像や画像から探すクイズ大会、「OIST(沖縄科学技術大学院大学)」協力による、海の生き物が描かれたカードを使い海洋生物の生態を学ぶゲームも行われる。
地球に関する分野では、「『ちきゅう』LIVE!」と題し、東北沖で海底下地震発生のメカニズム解明のための調査を行っている地球深部探査船「ちきゅう」との中継を行い、船内の様子や研究内容などを紹介する。北極の海をテーマにしたトークショーでは、地球環境研究の内容や北極の現状などを紹介する。
宇宙に関する分野では、「宇宙の『眼』で海の天気予報!」と題し、「JAXA(ジャクサ)」と「JAMSTEC」の研究者が登壇するトークショーが行われる。「JAXA(ジャクサ)」と「JAMSTEC」が共同研究して運用している、海中の水温や塩分、潮の流れなどが分かる「海中天気予報」について紹介する。
澤野さんは「今年は『サイエンストーク』の内容を充実させ、研究者との触れ合いに力を入れた。当日は研究者を見かけたら、気軽に質問してもらいたい」と話す。「イベントを通して、海洋科学に関する情報を世界に発信している施設がやんばるの地にあることを知ってもらいたい。深海や生き物の魅力に触れ、楽しんでほしい」とも。
開催時間は9時30分~16時。入場無料。