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国頭のアスムイハイクスで御嶽印販売 発売日から半月で120枚の売上

「本来の祈りの在り方や、先人たちが残してきた聖域の大切さを知ってもらえたら」とアスムイハイクススタッフの喜瀬元磯さん

「本来の祈りの在り方や、先人たちが残してきた聖域の大切さを知ってもらえたら」とアスムイハイクススタッフの喜瀬元磯さん

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 国頭村のやんばる国立公園内「ASMUI Spiritual Hikes(アスムイ スピリチュアル ハイクス」(国頭村宜名真)で現在、入域記念の「御嶽印(ウタキイン)」が販売されている。

「アスムイハイクス」で販売されている「御嶽印」(写真提供=ASMUI Spiritual Hikes)

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 御嶽印とは、沖縄県に古くから伝わる信仰の聖地「御嶽」を訪れた記念として入手できる印。琉球神話の聖地「安須森(アスムイ)」の舞台となっている同施設と辺戸区が管理する辺戸区の岩山一帯「辺戸ノ安須森」が、文化財保護法に基づき、国指定名勝「アマミクヌムイ」に追加認定されたことをきっかけに作った。同施設スタッフの喜瀬元磯さんは「神聖な森に入ったという入域記念と合わせて、文化財に認定されたことを多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 御嶽印は、辺戸岬から見る安須森の四連の岩山が描かれ、日付は来場者が記入できるようになっている。用紙は平和祈念公園(糸満市摩文仁)や「対馬丸記念館」(那覇市若狭)などに寄贈された千羽鶴の再生紙。喜瀬さんは「山の麓から山全体を見上げて祈りをささげるのが琉球王国時代から伝わる本来の祈りの在り方。御嶽印には、国王も見ていた景色をデザインした」と説明する。販売場所は、散策コースの拠点「スピリットラウンジ」。価格は500円。

 12月1日の販売開始からこれまでを喜瀬さんは「半月で約120枚以上販売し増刷をかけている。御嶽印の珍しさが好評で、御朱印集めを趣味にしている人や外国人観光客の購入もあった」と振り返る。

 喜瀬さんは「アスムイの森は先人たちが大切にしてきた聖域なので、御嶽印を通じて、アスムイの森の信仰や神話に興味を持ってもらえたら。国指定名勝 『アマミクヌムイ』に指定されている場所とも連携しながら、自然と密接に暮らしていた時代からの文化を伝えていきたい」と話す。

 年始には毎年恒例のイベントも行う。1月1日はご来光に合わせて7時にオープンする。喜瀬さんによると、山々の尾根から上がる日の出を見に好天の年には約200人の来場があるという。2日には、書家・大越汲花さんが6回目となる揮毫(きごう)イベントを行う。「スピリットラウンジ」前広場で大越さんがその年の干支(えと)や情勢に合わせた文字を書き上げる様子を観覧してもらうほか、希望者には、大越さんからアドバイスを受けられる書初めを体験してもらう。

 開館時間は9時30分~17時30分。入場料は、大人=2,500円、15歳以下=1,000円。

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