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宜野座で舞台演劇「お通夜」 県在住スイス人作家、実体験を作品に

作・演出を務めるダニエル・ロペスさん(中)と俳優の東克明さん(左)、片山英紀さん(右)

作・演出を務めるダニエル・ロペスさん(中)と俳優の東克明さん(左)、片山英紀さん(右)

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 スイス人演出家が手がける舞台演劇「お通夜」が2月15日から、「宜野座村文化センター がらまんホール」(宜野座村宜野座)で上演される。

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 作品を手がけるのはスイス出身で恩納村在住のダニエル・ロペスさん。20年ほど前に来日して、写真家や映像作家として活動。2年前から舞台演出を手がけている。今回が初の作・脚本作品で、演出としては4作目となる。

 作品は、ロペスさんが友人の通夜に参加した際の体験が基になっているという。ロペスさんは「スイスでは通夜や葬儀などがタブー視される中、日本の通夜文化に衝撃を受けた。会場は明るく、祭壇もカラフル。重たい雰囲気ではなく故人をしのぶ人々が集い、新たな縁が生まれる場だった。亡くなった友人からこの作品の企画をもらった気持ちにもなった。その時の印象を基にフィクション作品として構成した」と話す。

 着想から1年以上かけて制作し、台本は30回以上の改稿を経て完成したという。あらすじは「ある男性の死をきっかけに、さまざまな人間模様や感情が浮かび上がり、亡くなった人の存在が、残された人々の関係を変えていく」というもの。2部構成で上演する。

 地元俳優15人が出演し、劇中では自動ピアノが音を奏でる。葬儀社の人間を演じる片山英紀さんは「登場人物それぞれに背景があり、人間ドラマが展開される。お通夜という場を通して、人々の思いが交錯する様子を見てほしい」と話す。故人が実の息子のようにかわいがっていた男を演じる東克明さんは「実の息子との間の関係性に揺れる難しい役どころ。笑いも涙もあり、コメディーでもある」と話す。

 当日は「観劇前に心を落ち着けられるように」と2時間前に開場する。クラフトビール店「ウォルフブロイ」(那覇市首里)が出店し、ビールやコーヒー、軽食、ワインの販売も予定する。

 ロペスさんは「通夜から見える人間ドラマを自分の周りに重ねて見てもらえれば。観客にも参列者の一人として参加する気持ちで観劇してほしい。死と生を感じながら、笑って泣いて、リラックスしてみてもらえれば」と呼びかける。

 上演日は2月15日、16日、22日、23日。上演時間は15時~17時45分。料金は一般=3,500円、学生=1,500円。

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