
企画展「新収蔵品展」が3月25日、名護博物館(名護市大中4、TEL 0980-54-8875)で始まった。
準絶滅危惧種・アカショウビンの「仮はく製」にはさわることができる
今回の企画展では、令和になってから新たに収蔵した約600~700点の資料のうちよりすぐりの約60点を展示。内容は、美術品や制服などの学校関連品、民具、絵画、はく製など多岐にわたり、名護市を中心に今帰仁村や本部町など、やんばる地域の物を紹介する。
見どころの一つは、イルカを捕獲するために使われていた「イルカ突棒(つきぼう)」。イルカ漁専用船「イルカ(ピトゥ)突棒専用船」で使われていた道具で、通称「パチンコ」とも呼ばれる。名護博物館職員の島袋南さんは「この道具自体が珍しい上、組み上がった状態で残っていることも貴重」と話す。
このほか、名護市内で死骸として発見された準絶滅危惧種アカショウビンの「仮はく製」、古我知焼の水がめ、瀬底島で作られた麦わらがさ「むんじゅる」なども並ぶ。
島袋さんは「時代の移り変わりや地域の特色がよく分かる資料をそろえた。将来の調査や研究のためにも所蔵資料を多く所有しておくことは大切で、今回は市民の方から寄贈をいただいた物もある。一度収蔵庫に入れると資料保存の観点から頻繁に出し入れすることはないため、貴重な機会。春休みの機会に親子で訪れてほしい」と話す。
開館時間は10時~18時。月曜休館。入場無料。4月9日まで。