
植物「ヨウラクボク」が現在、海洋博公園(本部町石川)の「熱帯ドリームセンター」で開花している。
ヨウラクボクはミャンマー南部のマレー半島に自生するマメ科の植物で、長く垂れ下がる花茎に赤みがかったオレンジ色の花を咲かせる。直径5~7センチほどの花が連なり、色彩と独特の花の形から「世界一美しい花木」とも呼ばれている。海洋博公園管理センター植物課の佐藤裕之さんによると、国内では温室などの限られた場所でしか栽培されておらず、開花報告も極めて少ないという。
同施設では2021年、「ビクトリア温室」に植樹したヨウラクボクが翌年に初めて開花。今年で4年連続の開花となった。現在、高さ3メートルほどに成長した木から2本の花茎が伸び、3月中旬から咲き始めて順次開花を迎えている。現在6輪が咲いており、来園者の目を楽しませている。
佐藤さんは「あと2週間ほどしたら、ツボミがまた開花する。ヨウラクボクはデイゴと同じマメ科の植物で、色合いも沖縄の人にとっては親しみがあると思う。日本では今回の開花を含めこれまで6例ほどしか開花例がないため、非常に珍しい」と話す。
「春休み期間中、多い日には3000人の来館がある。沖縄県内で見られるのは当館のみ。この機会に足を運んでほしい」とも。見頃は4月中旬まで続く見込みという。
開催時間は8時30分~19時。入館料は、大人=760円、小中学生以下無料。