名護の建築資材会社「沖坤」(名護市久志、TEL 0980-55-2231)が7月4日、自社栽培のマンゴー「サンゴのマンゴー」の販売を始めた。
交通インフラなどに使うコンクリート二次製品やサンゴの養殖基盤材、「風化造礁サンゴ」を活用した内外装建材の製造販売を手がける同社。
「サンゴのマンゴー」は、風化したサンゴを砕いた「サンゴ砂」を培養土の一部に使ったマンゴーで、同社では10年ほど前から業務閑散期の夏季に副事業としてマンゴー栽培を行ってきた。
比嘉卓也専務は「昨年、波などで浸食され海底に堆積した『風化造礁サンゴ』を試験的に肥料としてマンゴー畑にまいたところ、うまく栽培できた。循環型農業をブランディング化した商品として、新たにネーミングを付けて販売することにした」と話す。
「サンゴ砂に含まれるミネラル分が影響したのかマンゴーは2年前よりも甘くなったと思う。マンゴーは酸性土壌を好むらしいが、サンゴ砂をまいた土壌は弱アルカリ性になるようだ」とも。
6月末から成熟が始まったという「サンゴのマンゴー」は、7月中旬から収穫期のピークを迎える。同社では今年、8月末までに200~300キロの収穫を見込む。価格は1キロ2,500円~。
比嘉専務は「当社では国頭漁業協同組合と共同でサンゴの保全活動に取り組んでいる。サンゴを活用した農業にも力を入れていきたい。白化したサンゴを活用した製品や『サンゴのマンゴー』を買っていただくことで、環境やサンゴの保全活動を多くの人に知ってもらえたら」と話す。