アートを通じてやんばる地域の魅力を発信する「やんばるアートフェスティバル」が1月20日、大宜味村を中心とする沖縄北部エリアで始まった。
「自然とアート、自然と人との共存」がコンセプトの同イベント。7回目となる今年のテーマは「嘉例ヌ源(カリーヌムトゥ)」。「ヌ」は「7」を意味し、末広がりの8回目に向けて「喜びと幸せ」の源となるよう願いを込める。
会場は、大宜味村立旧塩屋小学校(大宜見村塩屋)をはじめ、やんばる酒造(大宜味村)、辺士名商店街(国頭村)、名護市民会館(名護市港)の前のアグー像など、大宜見村・国頭村・名護市を中心に、那覇市のサテライト会場含む全10会場で展開する。
展示作品は、日本国外のアーティストによる映像作品や空間アート作品、やんばるで活動する作家や工房による木工品、アクセサリー、やちむんなどの伝統工芸品のほか、沖縄本島北部の市町村民による公募型展覧会「やんばるの美術館」も展示する。地元住民制作による、絵画、写真、シールを使ったアート作品が並ぶ。
アーティストは沖縄県内外から参加し、「エキシビジョン部門」に30組、「クラフト部門」に20組の作品を展示。「クラフト部門」では展示販売も行い、土曜・日曜・祝日限定でアーティストによるトークショーやワークショップも開く。
目玉展示は、同展初参加という写真家の浅田政志さんと華道家の片桐功敦さんの作品。浅田さんは、旧塩屋小学校に残る教室の机を生かし、やんばるに住む15人に選んでもらった「大切な1枚の写真」を展示。片桐さんは、パネル写真展示と国頭村安田地区に保存される祭事「シヌグ」を植物で表現した作品を展示する。
過去6回行われた同イベントは、これまで国内外合わせて延べ30万人が来場したという。同実行委員会担当者は「ぜひこのイベントをきっかけに世界自然遺産登録されたやんばるに足を運んでもらいたい。会場がたくさんあり、新作だけでなく過去に展示されたアートがそのまま残っている会場もある。地元の方はもちろん、観光客にも楽しんでもらいたい」と呼びかける。
営業時間は11時~17時(旧塩屋小学校、大宜味村喜如嘉保育所は火曜・水曜休館)。入場料は、一般=500円、沖縄県内在住者=300円、高校生以下無料。2月25日まで。