名護博物館(名護市大中4、TEL 0980-54-8875)が3月1日、開館40周年を迎えた。
1971(昭和46)年に名護市内での民俗資料収集を始め、市内東江の旧名護市庁舎を改築して1984(昭和59)年にオープンした同館。約35年にわたり同所で運営してきたが、昨年3月1日に現在の場所に移転。「名護・やんばるのくらしと自然」をテーマに、「ぶりでぃ(みんなの手で作り上げること)」を理念にしている。
2月29日には記念式典が行われ、オープニングで「あい保育園」(大中3)の園児らが創作エイサーを披露したほか、これまで同館への資料寄贈や調査研究に協力した市民10人に功労賞が贈られた。
あいさつで名護市市教育委員会の岸本敏孝教育委員長は「地域に根差した総合博物館として、市民の手で作り上げてきた。40周年を迎えられたのも市民の皆さんのおかげと感謝している。移転してからはより充実した機能を備えた。今後も学習を育む情報発信のプラットホームとして、進化し続けたい」と話した。
3月1日からは40周年記念展示「なごはくものがたり」が始まった。これまでの地域密着型の活動を通して収集・所蔵する資料を主に展示し、「名護博物館の歩み」や「地域の資料を集め、調査記録し、残すことの意義」「収集資料」「新博物館づくり」などのテーマに沿いながら歴史を振り返る。
パネル展示のほか、アグー豚や鳥類のはく製、工芸品や過去の市内の高校の制服など幅広く展示する。そのほか、初代館長や歴代の学芸員が週替わりでギャラリートークを開く。今月7日=「墓調査」、16日=「アグー」、22日=「ピトゥ(イルカ)とクジラ」、27日=「琉球嶌真景」。
開館時間は10時~18時。月曜、祝日、第4木曜休館。入場料は、一般=440円、高校生=220円、小・中学生=220円。記念展示は今月31日まで。