ヤンバルクイナを取り巻く生息環境を考える勉強会イベント「やんばるマングースバスターズとは?」が3月10日、名護・源河公民館(名護市源河)で行われた。
ヤンバルクイナは天然記念物で環境省第4次レッドリストで絶滅危惧IA類に指定されている鳥類。昨年7月に、源河の山中に設置されたカメラに映り、初めて名護市内で確認されたことを背景に、ヤンバルクイナの保全などを考える市民団体「Team Come Backヤンバルクイナたち」が実施した。
ヤンバルクイナは、外来種のマングースや野良猫などによる捕食や交通事故などで数が減少しており、個体数の回復を目指して保全活動が行われている。同会の岸本和也代表は「名護市内で確認されたということは、生息域が広がり南下していることになると考えられている。地域から現状を周知し、理解を深めたい」と話す。
同イベントには、源河区民を中心に親子連れや研究者ら約40人が参加した。捕獲活動が進むマングースをテーマに、自然環境調査などを手がける南西環境研究所(西原町)職員でマングース捕獲作業チーム「やんばるマングースバスターズ」の中田勝士さんと上間慎矢さんを講師に、マングース捕獲についての事業説明やマングース探索犬によるデモンストレーションが行われた。
岸本さんは「20年ほど前からヤンバルクイナの保全活動に関心があり、12月に会を立ち上げた。今後は、子ども向けの体験会やこのような勉強会など、ヤンバルクイナ生息の理解を深めてもらうための勉強会を継続的に開き、機運を高めていきたい」と話す。