
名護市立安和小学校(名護市安和)の児童が育てたシークワーサーで作る商品の販売が2月21日、行われる。
安和小学校には33本のシークワーサーの木が校内にあり、全校児童80人が年間を通して育てている。毎月初めの清掃時間に草抜きや施肥を行い、昨年11月には約400キロを収穫した。収穫した果実は「勝山シークワーサー」(勝山)の工場で加工・商品化する。今年で7回目の取り組みとなる。
商品は、「シークワーサージュース」(1,100円)200本、「シークワーサージュレ」(750円)200本、「シークワーサーアンダギー」(600円)200袋、皮を砂糖漬けにした「シークワーサーピーレ」60袋。
商品化に当たり、総合的な学習の時間を活用して各学年が役割を担った。1年生はジュース、2年生はジュレ、3年生はアンダギーのイラストを描き、4年生は完成した商品へのラベル貼り、5年生はジュレ作り体験、6年生はピーレの試食や販売価格の設定、販売計画などを行った。
販売は6年生16人が担当し、「エナジックスタジアム名護」(宮里)で9時から、名護市役所で11時30分から行う。今月27日には「沖縄美ら海水族館」(本部町)前の屋外広場でも販売を予定する。収益は全児童の学習活動費に充てる。
6年生の宮平愛來さんは「お世話をしてきたシークワーサーが商品になってうれしい。販売のことを考えていくうちに、不安もあるけれどものを売ることに興味が出てきた」と話す。ヒーズ玲美さんは「商品の値段を決めるのが大変だった。保存期間が長いものは高めに設定した方がいいという意見と、手に取ってもらいやすい低価格の方がいいという意見で割れた」と振り返る。
6年生はシークワーサーの育て方や管理を下級生に教えながら、学年混合の班で協力して作業を行ってきた。岸本美空さんは「木に愛着が湧いてきた。最近、木の元気がなくなっていることにも気付けた。そういう変化に気付けるようになって、やってきて良かったと思った」と話す。島袋舞さんは「木のお世話は大変だったけど、私たちが収穫したシークワーサーが商品になるんだと思うと、とても楽しみだった」とも。
6年担任の城間美津雄教諭は「子どもたちが総合学習を通して地域資源について学び、発信できることが大きな成果。今年は子どもたちを校外の大人やたくさんの人と触れ合わせ、課外学習でないとできない体験をさせることを大事にしてきた。市内外の人に手に取ってもらい、子どもたちの頑張りと地域の特産としてシークワーサーを知ってほしい」と話す。