
企画展「海の未来を映し出す JAMSTECの海洋デジタルツイン」が現在、「国際海洋環境情報センター(GODAC)」(名護市豊原、TEL 0980-50-0111)で行われている。
GODACは、国立「海洋研究開発機構(JAMSTEC)」の全国に5カ所ある拠点の一つ。JAMSTECが持つ研究データの集積と発信を行う情報部門の役割を担い、海洋生物のデータや深海の映像・画像の公開、AI開発やソフトウェアの技術開発などにも取り組んでいる。
同展では、仮想空間上に現実世界を再現する技術「デジタルツイン」の中でも、JAMSTECが研究を進める「海洋デジタルツイン」の取り組みを紹介する。パネルや映像を通じて、波や風、気温などの環境データを使って未来の海の姿を高精度に予測する技術の解説を中心にする。
館内スタンプラリーを行い、スタンプを集めた来館者に任意の日にちの海水温や海流を表示した「海流マップ」を進呈する。
同施設サイエンスコミュニケーターの澤野健三郎さんは「デジタルツインというと難しそうに聞こえるかもしれないが、天候予測など身近な場面でも活用できる技術。今回の展示をきっかけに、サイエンスへの関心を持ってもらいたい」と話す。「展示を見て『こんなデータ使い方ができたらいいのに』というような要望が寄せられれば研究にフィードバックしていきたい」とも。
同施設は一般にも公開されており、来館者は無料で深海生物の標本や海洋調査船・探査機の模型を見学しながら、映像や実験の実演を通じて「海や地球の不思議」を学ぶことができる。昨年は約1万4000人が来館したという。
開館時間は9時30分~17時30分。6月29日まで。入場無料。