
新十両に昇進した名護市出身力士の「宮乃風(みやのかぜ)」が5月11日から、東京・両国国技館で開催される大相撲夏場所五月場所に挑む。
五月場所から、しこ名は「宮城」改め「宮乃風」。沖縄県出身の関取は戦後8人目、名護市出身者としては初となる。父の影響で5歳の時に相撲をはじめた宮乃風は、北部農林高校相撲部時代、コーチだった父の指導の下で練習を積み、日本体育大学武道教育学科に進学。大学時代は「第1回全日本個人体重別選手権大会」シニア男子85キロ未満級で優勝するなどの実績を残した。
大相撲入門は2021年五月場所で初土俵を踏み、4年目となる今年、三月場所で4勝を挙げて勝ち越しを決め新十両に昇進した。
十両昇進を受けて、宮乃風は「一つ目指してきた目標だったので素直にうれしい。どう成績をあげてよいか分からない苦しい時期もあったが、自分の気持ちだけで上がれたわけではなく、親方や今も励ましてくれる両親、周りのサポートのおかげ。地元の名護市内の企業の方々にもあいさつに伺ったが、地元の皆さんがとても熱く応援してくれていることを知り、心強さを感じた」と笑顔を見せる。
4月18日に「沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパ」(恩納村)で行われた新十両昇進祝賀会には、北部農林高校時代の同級生や関係者をはじめ、ファンなど300人以上が集まった。この日は「宮乃風沖縄後援会」も発足し、宮乃風には母校から校章をあしらった化粧まわしが贈られた。
宮乃風は「疲れがたまらないようにしながら、稽古できる環境をしっかりと整え、五月場所に挑みたい。取り組みを一番一番全力勝負で、観ている人をワクワクさせられる気迫のある取り組みをしたい。沖縄・名護の皆さんに良い報告ができるよう頑張りたい」と意気込む。