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名護在住の美術家・出久根ちせさん個展 「自然と命」テーマに

「人の心がこもった手作りのものは、きっと誰かの希望になるはず」と出久根さん

「人の心がこもった手作りのものは、きっと誰かの希望になるはず」と出久根さん

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 名護市在住の美術家・出久根ちせさんの個展「まるいうつわ」が7月8日、名護博物館(名護市大中4)で始まった。

美術家・出久根ちせさんがニューヨークの植物から発想したという作品

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 昨春以来の個展で、今回は、今春米ニューヨークで開催された「NY公募展」への入選と、「Vision Art Media」が主催する「世界の注目アーティスト100」に日本人9人の1人として選出されたことを記念して開く。

 テーマは「自然と命」。出久根さんは「10代の頃から『命』について考えてきた。人や動物の顔、卵、植物のつぼみなど、命はどれも丸い形をしていると感じる。そうした気づきから、自然と命をテーマに作品を作っている」と話す。

 会場には、2023年から今夏までに描いた作品約20点を展示する。作品には、家の近くに自生する月桃やバナナ、クワズイモといった植物、名護市内で見かけたヤギ、出久根さん自身が撮影した空や雑誌の切り抜きを背景にしたコラージュ作品、和紙や木綿糸、サンゴを組み合わせた立体感のある作品も並ぶ。

 今春訪れたニューヨークのセントラルパークで目にしたボタンザクラやモクレンを題材にしたコラージュ作品など9点は今回が初披露。インスピレーションを、やわらかな色彩と丸いモチーフに落とし込んだという。

 出久根さんは「沖縄の自然の中で感じたことをそのまま作品に込めた。AIではなく人が作るものには、汗臭さや泥臭さのような雑味があり、それが人の元気や希望になると信じている。作品を通して、私たちが沖縄の素晴らしい自然の中に身を置いていることも改めて感じてもらえたら」と話す。

 開催時間は10時~18時(最終日は15時まで)。入場無料。7月13日まで。

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