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渡具知武豊名護市長インタビュー:前半/名護市が市民目線で取り組む施策

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 沖縄県本島北部・やんばるの入り口の街、名護市。名護市では、2025年に開業を予定する新テーマパークの話題を中心に、市民目線と観光目線の両方の観点から取り組みを進めています。

 これからの移り変わりを見据え、現在、名護市が力を注ぐまちづくりについて、渡具知武豊名護市長に話を聞きました。

渡具知武豊名護市長

▼まずは、現在渡具知市長が力を入れて取り組んでいることを教えてください。

 現在名護市では、市民福祉の向上のために力を入れています。まず、「子育てしやすく、働く女性を支えるまちづくり」として子育て環境日本一を目指し、「保育料」「18歳までの子ども医療費」「学校給食費」の無償化を約4年間、実施しています。

 子どもたちが遊べる場として大型遊具の整備計画を進めているほか、食物アレルギーに対応した学校給食センターの整備を進めています。働く女性を支える施策としては、多世代交流施設内で妊娠・出産から子育ての相談ができる場を設けて寄り添う支援をしていくほか、女性経営者の育成支援などキャリアアップにつながる支援も進めています。

▼市内の各地域が市民目線でバランスよく発展することも重視していますね。

 はい。「市全体の均衡ある発展」が大変重要です。名護市は、名護町、羽地村、久志村、屋部村、屋我地村の5町村が合併し、2021年には市制50周年を迎えましたが、各地域をバランスよく繁栄させていくことが大切だと考えています。

名護市街を一望する名護城公園

 羽地地域と久志地域には、それぞれ交流拠点となる「羽地の駅」や「わんさか大浦パーク」があり、利便性を高めるための施設整備を行っています。

 屋部地域には、地域づくりの拠点として、子どもの居場所や地域住民の憩いの場となり、防災拠点としての機能も併せ持つ、支所を併設した地区センターを整備しています。

 屋我地地域には、国立療養所愛楽園の未利用部分の有効活用として、学校などの誘致を検討しています。誘致した学校などを介して地域と施設との結びつきも強め、地域全体の活性化につなげたいと考えています。

▼これから、名護湾や市街地を中心とした変化にも注目が集まりますね。

 名護湾沿岸や市街地は、さらに魅力を高めるためにこれから変化をさせていきたいと思っています。名護湾と市街地は徒歩圏内と近く、海岸では燦々(さんさん)と降り注ぐ太陽やきれいな夕日が映え、名護漁港やビーチ、公園などが整備されています。それに沿うように、約20キロにわたる沿岸には国道58号線が走っています。

 「名護湾沿岸のまちづくり」として、名護漁港に隣接した「中心市街地エリア」では、バス、タクシー、レンタカー、高速船、自転車など、多様なモビリティーを集結させた「総合交通ターミナル」の整備を検討しています。そして、その施設整備と連動して、スマートシティーの実現にも取り組みます。
 
 「21世紀の森公園」では、名護ビーチ周辺に民間のアイデアや資本を活用したさまざまなアクティビティーを導入し、これまで以上に市民の憩いの場にしたいと考えています。

21世紀の森ビーチ

 「21世紀の森公園」には、スポーツコンベンション推進のため、プロチームの合宿が可能な野球場が2020年1月に完成し、現在はサッカー・ラグビー場を整備しています(2024年4月に全面供用予定)。毎年受け入れを行っている「北海道日本ハムファイターズ」の春季キャンプに加え、ラグビーなどのプロチームのキャンプ地として、多くの人が集まる名護市にしていきたいと考えています。

 この「名護湾沿岸のまちづくり」は、大がかりな工事などが伴うので、どうしても時間がかかってしまいますが、私は、過去にも計画があったこのプロジェクトを、「何とか私の代で形にしたい」という強い思いを持って取り組んでいます。

 市民の皆さまには、少しずつ変わっていく名護市を感じていただければと思っています。

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■取材協力
名護市秘書課(名護市港1-1-1)
名護市ホームぺージ
https://www.city.nago.okinawa.jp/
 

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