サメ博士によるジンベエザメの解説イベントが8月30日、「沖縄美ら海水族館」(本部町石川)で開催された。
「サメ博士からジンベエザメの秘密を聞かナイト!」と題して、同館で飼育するジンベエザメ「ジンタ」が遊泳する「黒潮の海」大水槽前で行われた同イベント。8月30日が「世界ジンベエザメデー」であることから、ジンベエザメの生態や同館で行っている飼育内容や研究について知ってもらうことを目的に開催した。
1995(平成7)年3月から同館で飼育する「ジンタ」は、現在も世界最長飼育記録を更新していることから、長期飼育で得られるデータを基に、生態や性成熟、行動などを研究し、その成果を国内外の研究機関と共有するなど、世界的な研究や保全活動にもつなげている。
当日は、サメ・エイ類の研究歴25年で、同館でジンベエザメの飼育・研究を中心に担当する沖縄美ら島財団水族館管理センター統括・松本瑠偉さんが登壇。約500人の参加者に向け、ジンベエザメの生息地や、月1回行っているという「ジンタ」の身体測定方法、同館が開発した採血やエコーなどによる健康チェックの技術が世界の研究機関で採用されていることなどを、クイズを交えながら紹介した。
質問コーナーでは、参加者から「ジンベエザメの重さはどうやって測っていますか」「ジンタは何歳ですか」などの質問が寄せられ、蓄積された研究データのグラフを用いて「ジンタ」の体長と比べながら推定していると説明。「ジンベエザメはどうやって寝ていますか」「血液型はありますか」といった質問には、現在も研究を進めており、まだ解明されていないと回答した。ジンベエザメの長期飼育には大きな水槽が必要なため、国内外でも飼育する水族館が少ないことや、同館は長期飼育を想定して水槽を設計したことも紹介した。
松本さんは「50年前に当館が設立されてから、海洋生物に関する論文を400本以上発表しており、世界からも研究施設として認知されている。ジンベエザメについて興味を持って聞いてくれる人がたくさんいたので、ジンベエザメ以外でも当館で研究している内容について発信するイベントを、これからも開いていけたら」と話す。